━防止・対応策━ 

 前回の記事から、カジノが社会にもたらす様々なマイナス面がある事はわかりました。これらの報告書の中には、カジノ反対、消極派の人々にとって都合の良い数字のみを取り扱った信憑性の低いものも含まれるかもしれません。
 
  しかし、少なからずもカジノが社会にもたらす悪影響は否定できません。このサイトの「コンセプト」でもある様に、良い面、悪い面を両方併せ持つものが私達のカジノに対する認識なのです。
 
  さて、ここでカジノは「百害あって一利なし」への異論はさて置き、今回はカジノが設置された場合に起りうるマイナス面を如何に最小限に押さえ込むのかをテーマに、アメリカで使われる防止、対応策を参考に考えてみたいと思います。

 まず防止、対応策をお話するにあたり、その対策に積極的に取り組むAGA(American Gaming Association)について簡単に説明する必要があるでしょう。AGAは、1995年にゲーミング産業に関わる「事実」を公
に伝える事を目的に設立され、「事実」を公表する事により、業界全体のより一層の理解と支援に務めるカジノによる業界団体です。

 カジノ企業による団体で在るが為に、その「事実」もねつ造された物であると思われるかもしれません。しかし、AGAはまず、カジノが社会に及ぼすマイナス面の存在を認めます。そして、それに対し責任ある行動をすべきであるという方針の元、調査、報告を通して積極的な社会活動を行っています。その姿勢は平行線を辿る事が多いカジノ賛否論の中、非常に評価出来ると思います。
 
 さて、そんなAGAが特に力を注ぐものにギャンブル依存症と未成年者へのギャンブル対策があります。それが、1996年に発表された『Responsible Gaming Resource Guide』と呼ばれるレポートの中に集約されています。
 このレポートは、 カジノ、宝くじなどのゲーミング産業従事者向けに発表され、ギャンブル依存症問題と未成年者によるギャンブルに関する防止、対応策が詳しく述べられています。

  それでは、どのような防止、対応策が紹介されているのかを一緒に見て行く事にしましょう。

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