━ゲーミングタックス━ 

 ネバダ州におけるゲーミングシステムのお話が続きますが、 今回は「タックス」について簡単に紹介してみます。

 ネバダ州でギャンブルが合法化された1931年当初のゲーミングタックスはテーブル・スロットゲームのみからなる非常にシンプルなものでした。具体的な数字で見てみるとカードゲームで月に$25、テーブルゲームで月$50、 スロットマシーンでは月に$10の徴収でした。この制度は以前にも少しお話した様に四半期ベースで$3,000以上の収益のあったカジノに対し1%の追加課税を決めた1945年までの14年間続く事になります。

 その後、ゲーミング産業が大きくなるつれ、制度の見直しが幾度と無く繰り返されます。 また、政府側が 「少しでも多くの税収を」と目論めばカジノ側もこれに応戦し、「いかに節税出来るか」といった「知恵比べ」の時代が続きます。 その結果が現在の制度を生み出したと表現出来るかもしれません。 現行のネバダ州におけるカジノの税率は以下に 示す通りです。

・ゲーミングタックス

 ゲーミングによってもたらされるタックスでもっとも大きな割合を占める。

最初の$50,000の収益に対し3%
つぎの$84,000の収益に対し4%
$134,000からの差額に対し6.25%
                  (月々)                 

 その他、重要なものにスロットへの課税や10%のエンターテイメントタックスがあります。 これはナイトクラブ、ショウルームなどのエンターテイメント施設 にかかるタックスです。主なものに入場料、施設内でのフード・ドリンク などへの課税が挙げられます。

 上記に述べたものが政府のカジノからの主要な収入になります。 1997年のネバダ州のゲーミング税は$570ミリオン、州の税収額全体に占める割合は実に38%という数字を示しています。 ネバダ州がいかにカジノに頼る部分が大きいかが分かります。

【参考文献】

CASINO OPERATIONS MANAGEMENT
JIM KILBY
JIM FOX

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