━オンラインカジノ━
 
  2001年現在、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドをはじめ、世界の48ヶ国で何らかの形でオンラインカジノが認可されているそうです。

 ギャンブルの街ラスベガスでもネバダ州内のみに限った限定的なオンラインカジノ合法化に向けての法整備が動き始めています。それに伴い、 各カジノ企業も新たな市場参入に向けその準備に余念がありません。

 オンラインカジノが「違法」または「合法」かは常に議論の焦点とされます。 日本では、賭博罪に国外犯処罰規定がありませんので、日本人が国外でギャンブルするには全く問題ありません。その国でギャンブルが合法であろうが違法であろうが日本の刑法で処罰される事はないのです。

 しかし、日本人が日本国内から海外のオンラインカジノをする場合はどうなるのでしょうか?サーバーの設置場所、利用者のアクセスポイント、 インターネットに関する法整備の遅れ等の問題が複雑に絡み、その判断は非常に難しい所です。
  現在の所、明文で「オンラインカジノは違法」と規定する法律は無く、黙認されるのが現状のようですが・・・。 個人的には、この問題はかなり黒に近いグレーのような気がします。

 また、ギャンブル依存症に関してもオンラインカジノは特有の問題を抱えます。 先日、アメリカ心理学協会は通常のカジノよりもオンラインカジノの方がギャンブル依存症になりやすいといった報告書をまとめました。その理由として未成年者、ギャンブル依存症者に対しての不配慮などが挙げらます。

 ラスベガスなどのカジノではギャンブル依存症者に対してフリーダイヤル番号が人目のつく所にあり、専門のカウンセラーが24時間電話相談にのるなどの対処を積極的に行っています。 オンラインギャンブルではこういったサービスは行って いない筈です。また、未成年者は通常、ギャンブルを出来ません。 しかし、 オンラインギャンブルは出来てしまいます。勿論、違法です。 ギャンブル出来 ないはずの未成年者にギャンブル依存症者がいる訳もありません。そのような矛盾があるため、当然、オンラインギャンブル運営企業は未成年ギャンブル依存症者に何の処置もできるはずがありません。

 ある統計では10代のオンラインギャンブル依存症の問題は他の問題に比べ、驚異的なスピードで増加を示しているといいます。これはオンラインカジノに起因する所が大きいのではないでしょうか。オンラインギャンブルの「誰にも知られずにこっそりと出来る」という事も、その特徴と同時に、危険な面でもあるでしょう。

 このような理由でオンラインギャンブルの危険性は他のギャンブルに比べ高いと結論づけられると思います。

 ドッグイヤーで例えられるほど、コンピュータを取り巻く環境は急激に変化し続けています。日本がカジノ合法化へ向かう時、将来のオンラインカジノ解禁をも視野に入れた、包括的なケーミング法が必要になるでしょう。

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