━ネバダ州ゲーミングコントロール(後編)━

 ネバダ、アトランティク、デットウッドに関わらず、 ゲーミングコントロール法には3つの共通した狙いがあります。

1.ゲーミングが公明・正大に行なわれているかの監督。   
  カジノ客、従業員の不正行為の防止。

2,ゲーミング産業からの徹底した腐敗、汚職、組織悪の排除。   
  不適切な個人、団体のゲーミング産業からの締め出し。

3.適正なタックス支払いの監視。   
  カジノ会計部署への厳格な監査。

 ネバダ州では「ゲーミングコミッション」、 「ゲーミングコントロールボード」がこれら3つの管理・監督責任を分担します。

ゲーミングコミッション

ネバダ州のゲーミングコミッションには大きく分けて、 2つの役割があります。

1,ゲーミング規制法の制定。
2,カジノ会計部署への厳格な監査及び、各種処分の意思決定機関。

委員選考基準

・州知事が5人の委員を4年の任期で選出。(パートタイム)  

1,委員の3人以上が同じ政党であってはならない。  
2,ゲーミング産業に従事していない者。  
3,委員の2人以上が同じ職種でない方が好ましい。

上記の3つの条件を満たしていれば知事は誰でも委員に任命可能。  

ゲーミングコントロールボード

ゲーミングコントロールボードの役割はカジノの保護・警備 になります。

委員選考基準

・ゲーミングコミッション同様にこちらも州知事からの任命
・3人の委員からなり、4年の任期。  

1.ゲーミングコントロールボードの議長を務める者は5年間の管理職経験が必要。 2.委員の1人は5年以上の実務経験を持つ公認会計士。  
3,最後の1人は法律、捜査を熟知する者。通常、弁護士、退職後の警察官等。

ゲーミングコントロールボードの委員はパートタイムでは無いというのがゲーミングコミッションとの最大の相違点。


 前編では主にゲーミングコントロールの歴史を簡単に振り返り、後編ではゲーミングコントロールの核である 「ゲーミングコミッション」と「ゲーミングコントロールボード」の構成員と役割について簡単に紹介してみました。

 この2つを柱にまだまだ細かく枝分かれするゲーミングコントロール。今後、機会があればそれらについても触れてみたいと思います。

【参考文献】

CASINO OPERATIONS MANAGEMENT
JIM KILBY
JIM FOX

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