お台場カジノ計画 経済効果試算 (前提条件)━

  様々な専門家の方が試算する経済効果は、多くが「見込み観光客数」から試算が始まります。「カジノ合法化よって『****万人』の観光客誘致が見込まれる、その観光客が一人当たり「**万円」ゲームに賭けたとすると…」という展開がカジノ経済効果試算の定石ともなっています。  
 しかし、この試算方法の欠点は大前提となる「見込み観光客数」の算定方法が非常に曖昧なこと。カジノ合法化によって見込まれる観光客数はその都市の持つマーケット、競合都市、カジノ以外の観光資源などがさまざまに重なり合って決まるもの。ラスベガスやマカオのような他のカジノ都市のデータを使って単純に「年間****万人」と見込んだところで、なかなか信頼できる数字が得られないわけです。  

 ということで、今回私たちは見込み観光客数からの経済効果試算方法を捨て、「カジノ」を専門とする私たちならではの方法でお台場カジノの経済効果に迫ってみたいと思います。  

 梅沢氏の「ANABASIS構想」、さらにそれを発展させた形の「お台場カジノ構想」では、スロットマシン1000台、テーブルゲーム30台規模のカジノホテルを最大6つできるだけの余地があるとの事。  

 当サイトでは、このデータにラスベガスストリップの実際の統計データ掛け合わせてお台場カジノ構想による経済効果を試算します。ちなみに、この前提とされるスロットマシン1000台、テーブルゲーム30台という規模のカジノは、ラスベガスにおいては中規模レベルのカジノ規模であり、そのカジノが6軒という数字は大都市、東京をお膝元に抱えるお台場にとって決して非現実的な数字ではありません。  

 また、資料となる統計にラスベガスのデータを用いる理由は

1)お台場カジノ構想が観光客誘致を目的とした、リゾートカジノ(一般にラスベガス型カジノと呼ばれる)の開発であること。
2)東京都の推進する「都市型リゾート」を目指した観光振興政策が、ラスベガスストリップの観光スタイルと一致していること。
3)他のカジノ地域と比べてラスベガスの統計データは比較的オープンになっており、各種の信用できるであろう統計が入手しやすい事。  

の3点です。

参考資料;梅沢忠雄氏による「ANABASIS構想」
      「Nevada Gaming Almanac 」Casino City Press

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