━お台場カジノ計画 経済効果試算 (序文)━

  日本カジノ合法化推進の一番の関心事は、一体どの位の経済効果があるのか?一体、どれほどの税収が見込まれるのか?ということです。実際、私自身が様々な方から受けるカジノ関連の問い合わせの中でも、ダントツに多いのが経済効果に対するものです。  

 現在、日本のカジノ構想については、様々な分野の専門家の方々が試算した数字が氾濫していますが、残念ながらその試算のプロセスをハッキリと示し、明確な根拠をもって「経済効果 ***億円!!」とうたった試算は中々見当たらないのが現状。多くの試算が明確な根拠はなく「多分な推測や憶測」を元に作られた、根拠の薄い数字です。さらに、そこに「カジノ合法活動家」の方々がどこからか引っ張り出してきた、自分たちに都合の良い数字(実際の経済効果に幾分か下駄を履かせて大きく見せた数字)が加わり、一体どの試算が正しいのか??ということがまったく判らない状況です。  

 そんな中でも比較的明確な根拠が示されており、信用に値するのではないか?と思われるのが東京大学客員教授であり、土木開発の専門家でいらっしゃる梅沢忠雄氏の試算された「ANABASIS構想」の経済効果試算。同氏のこの構想は日本カジノ合法化論議において比較的早い時期に作られたにも関わらずかなり綿密に練られた秀逸な構想であり、同時に現在石原東京都知事の進める「お台場カジノ構想」の原案にもなったと言われる構想でもあります。  
 同氏のアイデアではお台場に、客室数1500室、スロットマシン1000台、テーブルゲーム50台規模のカジノを建設するとのこと。さらにこの「ANABASIS構想」を発展させた「お台場カジノ構想」では同規模のカジノホテルを最高で6棟建設できるだけの用地がすでに用意してあるとの事です。  

 実は梅沢氏自身もこの構想を元にお台場カジノの経済規模試算をなさっており、土木の専門家らしい非常に綿密な建設資金の試算とそれによる経済効果の試算を繰り広げていらっしゃいます。しかし、残念ながら同氏の専門外となる肝心の「カジノの経済効果」部分にはあまり分量が割かれておらず、少し物足りない印象です。  

 ということで、当サイトではこの梅沢氏の構想とそれを原案に作られた「お台場カジノ構想」をベースとして、カジノの専門家としての私たちの見地から経済効果試算をして見たいと思います。

参考資料;梅沢忠雄氏による「ANABASIS構想」
       「Nevada Gaming Almanac 」Casino City Press

戻る